2012年06月27日
サケのこぼれ話、ふたたび。
お客さまからお電話いただきました。
というご質問でした。
トキシラズ(時不知) もメヂカ(目近) も アキアジ(秋味) も、 みんな
【標準和名:シロザケ 英名:chum salmon】
です。
(ケイジ<鮭児>も大きくはシロザケなんですが、アムール川系の亜種です)
「え、 『銀鮭』 ってのは?」
【和名:ギンザケ 英名:silver salmon】
ならば、これ日本では獲れないです。海外養殖または日本養殖ものがほとんどです。
天然もので 「銀鮭」 と書いてあるとしたら、おそらく「秋鮭(シロザケ)の銀毛(ギンケ)」のことでしょう。
国産の秋鮭ランクは、おおまかに
銀毛
ブナ毛(A~B~C)
ホッチャレ
市場では 銀メス、ABオス、BCメス みたいに呼び分けてます。
(羅臼市場では数年前まで「銀」ではなく「白」と表示)
「じゃあ、ついでに 『本チャン 紅鮭』ってのは?」
その表示、関西で良くありますよね。
【和名:ベニザケ 英名:Red salmon】
こちらも、残念ながら日本では獲れません。 たいていはロシア産、もしくはアラスカ産です。
シロザケにはその名のとおり白い身のものと、赤い身のものがあります。
これは食べた餌でそうなるのです。
ですから、じつはサケは「白身魚」です!
おそらくですが、「銀毛」が「ギンザケ」と混同されたように、「紅鮭」としてその「シロザケの赤い身」が扱われていたのではないかと。
しかし、輸入物であろうと、ホンモノのベニザケである、という意味で「本チャン紅」と名づけ流通させたと思われるのです。
サケは面白いです。
マスノスケ(King salmon)、カラフトマス(pink salmon) も日本では鱒ですが、世界的には鮭だったり。